木曜夜のHummingBooks (1)
木曜夜のミーティングでは、英語版ビックブック「PERSONAL STORIES」の日本語翻訳版『回復の物語ー英語版第4版よりー』Vols.7を取り上げ、回復の原理について学びます。英語版の掲載順に読んでいきます。
5月15日(木)20時~ スタディミーティング
英語版ビックブック「PERSONAL STORIES」第1部AAのパイオニアにおさめられた「自分を安売りしたセールスマン」Ⅰ-(8)HE SOLD HIMSELF SHORTで、語り手アール・Tはドクター・ボブから直接手ほどきを受けて、「3、4時間かけて、あの当時行われていた6ステップ・プログラムを正式にやり通しformally going through」ました。
当時行われていた6ステップ・プログラムはオックスフォード・グループに由来するものであり、ビル・Wも後に「自己吟味、性格上の欠点の認知、傷つけた人々に対する償い、他の人々といっしょにやること等の考え方をオックスフォード・グループからそのまま持ってきた」(『AA成年に達する』p.59)と述べている。
オックスフォード・グループからAAが受けた影響はどのようなものか。
関連文献を読んでみます。
5月8日(木)20時~ スタディミーティング
英語版ビッグブックの個人の物語、第1部AAのパイオニアたちに分類された10編が読み終わりました。AAの草創期を彩ったメンバーの回復とその活動は、その後のAAの広まりに大きく寄与しています。
関連書籍として、1955年セントルイスAA20周年コンベンションを、二年後にビル・Wが振り返ってまとめた「AAがかたちづくられていった出来事」を読んでいます。
「内外のコミュニケーションこそがAAの動脈だ」と多くの参加者が気づいたこの大会で、「自らのことに自らが責任を持つべきであり」評議会がパイオニアたちの「恒久的な継承者となるべきだ」としたその趣旨を考えてみましょう。
前回からの続きです。
●書籍①:『AA成年に達する』(JSO, 2013)、第一章AAが成年に達したとき p.52l3~
5月1日(木)20時~ スタディミーティング
『回復の物語―英語版第4版より―Vol.7』
第1部 AAのパイオニアたち
「与えられた鍵」Ⅰ-(9)THE KEYS OF THE KINGDOM
シカゴでAAの発展に貢献した女性。彼女が手にした鍵は多くの人たちの手へ。
英語版ビッグブックの個人の物語、第1部AAのパイオニアたちに分類された10編が読み終わりました。AAの草創期を彩ったメンバーの回復とその活動は、その後のAAの広まりに大きく寄与しています。
関連書籍として、1955年セントルイスAA20周年コンベンションを、二年後にビル・Wが振り返ってまとめた「AAがかたちづくられていった出来事」を、AAのパイオニア10編の語り手たちの登場をもたのしみに、読んでみましょう。
前回からの続きです。
●書籍①:『AA成年に達する』(JSO, 2013)、第一章AAが成年に達したとき p.29l2~
HummingBooksが「個人の物語」を読む意味ー
人間としての共感なら、シルクワース医師にもユング博士にもロックフェラー財団の実業者たちにも可能だったであろう。*1)2)3)
しかし、その貴重な友人たちの協力をもってしても、ましてや霊的な解決の必要性を理解しオックスフォード・グループのミーティングに参加していたドクター・ボブにしても、酒をやめることはできなかった。*4)
だとすると、どんなに共感を得たり共感をしたりしても、また飲酒に戻ってしまうという結果は、経験に基づく私たちの貴重な真実である。
そこで、「かつての問題飲酒者がいま苦しんでいるアルコホーリクに話をする」その効果(有用性)に注目せざるを得ない。
ローランド・ハザードからエビー・サッチャーへ、エビーからビル・Wへ、ビルからドクター・ボブへ、そこで話されたこと、伝えられたこと、手渡されたものは何だったのか。
何が同じで何が違うのか。何が問題で解決は何処にあるのか。共通の問題と共通の解決。そこに注目して、わたしたちの先ゆく仲間であるこの42人の経験を、個人の物語を、実際の証しを読んでいきたいとおもっています。
強いていえば、わたしたちがメッセージを届けるとき、スポンサーになったとき、何を話し何を伝えればいいのか。手渡しできるものとできないもの。手助けできるところとできないところ。それを自分自身が明らかにしない限り、苦しんでいるアルコホーリクの手助けなんてでっきっこないとおもうのです。
*参考文献
1) 『アルコホーリクス・アノニマス』翻訳改訂版 2005, AA日本ゼネラルサービスオフィス, 医師の意見・ 第二章
2) 『アルコホーリクス・アノニマス 成年に達する』2013, AA日本ゼネラルサービスオフィス, 第二章
3) アーネストカーツ(葛西賢太他訳)『アルコホーリクス・アノニマスの歴史―酒をてばなした人々を結ぶ』2020, 明石書店, 第三章
4)『ドクター・ボブと古き良き仲間たち』2020, AA日本ゼネラルサービスオフィス, 第5章
HummingBooksミーティングの流れ
AAの基本テキスト『アルコホーリクス・アノニマス』通称ビッグブックの半分を超えるページを占める「PERSONAL STORIES(個人の回復)」(翻訳版は『回復の物語』)。その位置づけとその意義の確認をしたうえで、物語を朗読又は輪読します。
「いつもどんなふうだったか、そして何が起こって、いまどうなっているのか」(AA(2005):84)の3段階に分けて「問題・解決・変化」を読み取り、回復の共通項を探ります。
「言いっぱなし・聞きっぱなし」ではなく共にその内容の理解に取り組む「学び」を目的とした「スタディ」ミーティングです。
ビッグブックと12ステップの理解に関心のある方ならどなたでもご参加ください。
書籍は画面で共有します。
ミーティングは約60分間ですが、ミーティング後の雑談タイムでは質問や疑問に思ったことなどざっくばらんにお話しください。
ミーティングで使用している書籍
『アルコホーリスク・アノニマス回復の物語ー英語版第4版よりー』(2022年12月~現在)
『アルコホーリクス・アノニマス回復の物語』とはどんな本か?
AAの創始者、ビル・Wは1953年に書いた手紙の中で次のように述べています。 「ビッグブック(『アルコホーリクス・アノニマス』の愛称)に掲載されている回復の物語は、私たちが思っているよりもはるかに重要である。回復の物語は、私たちがAAの外の人と出会うために欠かすことのできない手段であり、またAAミーティングで仲間たちが話しているのをその場で聞くのに等しい読みであり、さらには私たちの成果を展示するショーウィンドーでもあるのだ。 (まえがき, pp.3-4)
現在Vol.1~3は廃版
Vol.4~7が購入可能

『アルコホーリクス・アノニマス』のこの最初の改訂の「主たる目的」は、個人の物語[体験談]を最新のものとすることと、AAにより助けられた人たちの広範囲にわたる背景をより適切に描くことであった。
(アーネスト・カーツ『アルコホーリクス・アノニマスの歴史』2020, 第五章 pp.220-221)
HummingBooksミーティング
毎週木曜日 20:00~21:00
Zoom ID:861 7780 5618 パスコード:1935
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