木曜夜のHummingBooks
木曜夜のミーティングでは、英語版ビックブック「PERSONAL STORIES」の日本語翻訳版『回復の物語ー英語版第4版よりー』Vols.7を取り上げ、回復の原理について学びます。英語版の掲載順に読んでいきます。
1月30日(木)20時~ スタディミーティング
『回復の物語ー英語版第4版よりーVol.1』
第1部 AAのパイオニアたち
「悪循環」Ⅰ-(5)THE VICIOUS CYCLE
AAプログラムは、どのようにして南部人の心を開き、セールスマンだった男をフィラデルフィアAAの誕生へと導いたのか。
物語を「かつてどのようであったか、何が起こったか、そしていまどのようであるのか」(『アルコホーリクス・アノニマス』2024年、p.84)の3段階に分けて「問題・解決・変化/証し」を読み取り、原文やビッグブック本文やその他の文献を照らし合わせながら、回復の共通項を探ります。
1.かつてどのようであったか―問題
「悪循環」pp.32l6-39l6
2.何が起こったか―解決
「悪循環」pp.29-32l5/pp.39l7-46l1
3.そしていまどのようであるのか―変化・証し
「悪循環」pp.46l2-47
1月23日(木)20時~ スタディミーティング
『回復の物語ー英語版第4版よりーVol.4』
第1部 AAのパイオニアたち
「南部の友」Ⅰ-(4)OUR SOUTHERN FRIEND
AAのパイオニアである彼は、牧師の息子で、南部の農夫である。彼は自問した、「神が存在しないというおまえはいったい何者なのだ?」
前回(1/16)は、物語を3段階(問題・解決・変化/証し)に分けて読んだ復習をしながら、物語の語り手フィッツ・Mの登場する書籍の該当箇所を読んで、
回復に必要な核心の一つである「正直さ」もみていきました。
●書籍:①『アルコホーリクス・アノニマス』(JSO, 2002)
イ. 医師の意見 pp. xxxix(39)-xl(40)
ロ. 第四章 私たち不可知論者は pp.81l11-83l7
今回は、ビル・Wもフィッツ・Mも入院したタウンズ病院の医師でありAAの友人であるシルクワース医学博士の論文を読んで、1939年当時のAAに関する医学界の見解をみてみましょう。
●書籍:②『アルコホーリク・アノニマス成年に達する』(JSO,2013)
ハ. 付録E-a 慢性アルコホリズムの精神治療への新しいアプローチ W・Dシルクワース医学博士(pp.457-466)pp.464-465
フィッツ・Mのビッグブック作成や出版時に果たした役割については、次回以降のジム・Bの物語「悪循環」のあたりで扱います。
ニ. 第ニ章 アルコホーリクス・アノニマス三つのレガシー サービス:第三のレガシー(pp.242l12-258l3) p.248,253-254
1月16日(木)20時~ スタディミーティング
『回復の物語ー英語版第4版よりーVol.4』
第1部 AAのパイオニアたち
「南部の友」Ⅰ-(4)OUR SOUTHERN FRIEND
AAのパイオニアである彼は、牧師の息子で、南部の農夫である。彼は自問した、「神が存在しないというおまえはいったい何者なのだ?」
前回(1/9)物語を3段階(問題・解決・変化/証し)に分けて読んだ復習をしながら、
物語の語り手フィッツ・Mの登場する書籍の該当箇所を読みます。
回復に必要な核心の一つである「正直さ」も見ていきましょう。
●書籍:①『アルコホーリクス・アノニマス』(JSO, 2002)
イ. 医師の意見 pp. xxxix(39)-xl(40)
ロ. 第四章 私たち不可知論者は pp.81l11-83l7
●書籍:②『アルコホーリク・アノニマス成年に達する』(JSO,2013)
ハ. 付録E-a 慢性アルコホリズムの精神治療への新しいアプローチ W・Dシルクワース医学博士(pp.457-466)pp.464-465
ニ. 第ニ章 アルコホーリクス・アノニマス三つのレガシー サービス:第三のレガシー(pp.242l12-258l3) p.248,253-254
HummingBooksが「個人の物語」を読む意味ー
人間としての共感なら、シルクワース医師にもユング博士にもロックフェラー財団の実業者たちにも可能だったであろう。*1)2)3)
しかし、その貴重な友人たちの協力をもってしても、ましてや霊的な解決の必要性を理解しオックスフォード・グループのミーティングに参加していたドクター・ボブにしても、酒をやめることはできなかった。*4)
だとすると、どんなに共感を得たり共感をしたりしても、また飲酒に戻ってしまうという結果は、経験に基づく私たちの貴重な真実である。
そこで、「かつての問題飲酒者がいま苦しんでいるアルコホーリクに話をする」その効果(有用性)に注目せざるを得ない。
ローランド・ハザードからエビー・サッチャーへ、エビーからビル・Wへ、ビルからドクター・ボブへ、そこで話されたこと、伝えられたこと、手渡されたものは何だったのか。
何が同じで何が違うのか。何が問題で解決は何処にあるのか。共通の問題と共通の解決。そこに注目して、わたしたちの先ゆく仲間であるこの42人の経験を、個人の物語を、実際の証しを読んでいきたいとおもっています。
強いていえば、わたしたちがメッセージを届けるとき、スポンサーになったとき、何を話し何を伝えればいいのか。手渡しできるものとできないもの。手助けできるところとできないところ。それを自分自身が明らかにしない限り、苦しんでいるアルコホーリクの手助けなんてでっきっこないとおもうのです。
*参考文献
1) 『アルコホーリクス・アノニマス』翻訳改訂版 2005, AA日本ゼネラルサービスオフィス, 医師の意見・ 第二章
2) 『アルコホーリクス・アノニマス 成年に達する』2013, AA日本ゼネラルサービスオフィス, 第二章
3) アーネストカーツ(葛西賢太他訳)『アルコホーリクス・アノニマスの歴史―酒をてばなした人々を結ぶ』2020, 明石書店, 第三章
4)『ドクター・ボブと古き良き仲間たち』2020, AA日本ゼネラルサービスオフィス, 第5章
HummingBooksミーティングの流れ
AAの基本テキスト『アルコホーリクス・アノニマス』通称ビッグブックの半分を超えるページを占める「PERSONAL STORIES(個人の回復)」(翻訳版は『回復の物語』)。その位置づけとその意義の確認をしたうえで、物語を朗読又は輪読します。
「いつもどんなふうだったか、そして何が起こって、いまどうなっているのか」(AA(2005):84)の3段階に分けて「問題・解決・変化」を読み取り、回復の共通項を探ります。
「言いっぱなし・聞きっぱなし」ではなく共にその内容の理解に取り組む「学び」を目的とした「スタディ」ミーティングです。
ビッグブックと12ステップの理解に関心のある方ならどなたでもご参加ください。
書籍は画面で共有します。
ミーティングは約60分間ですが、ミーティング後の雑談タイムでは質問や疑問に思ったことなどざっくばらんにお話しください。
ミーティングで使用している書籍
『アルコホーリスク・アノニマス回復の物語ー英語版第4版よりー』(2022年12月~現在)
『アルコホーリクス・アノニマス回復の物語』とはどんな本か?
AAの創始者、ビル・Wは1953年に書いた手紙の中で次のように述べています。 「ビッグブック(『アルコホーリクス・アノニマス』の愛称)に掲載されている回復の物語は、私たちが思っているよりもはるかに重要である。回復の物語は、私たちがAAの外の人と出会うために欠かすことのできない手段であり、またAAミーティングで仲間たちが話しているのをその場で聞くのに等しい読みであり、さらには私たちの成果を展示するショーウィンドーでもあるのだ。 (まえがき, pp.3-4)
現在Vol.1~3は廃版
Vol.4~7が購入可能
『アルコホーリクス・アノニマス』のこの最初の改訂の「主たる目的」は、個人の物語[体験談]を最新のものとすることと、AAにより助けられた人たちの広範囲にわたる背景をより適切に描くことであった。
(アーネスト・カーツ『アルコホーリクス・アノニマスの歴史』2020, 第五章 pp.220-221)
HummingBooksミーティング
毎週木曜日 20:00~21:00
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